世界最高峰の鑑定機関であるモンドセレクション。
その中でも最も名誉のある賞が最高金賞です。モンドセレクションの最高金賞とはどんな賞なのか?その概要を解説します。
モンドセレクションの最高金賞とは
モンドセレクションとは、「商品の品質向上」を目的として1961年にベルギーの首都ブリュッセルにて創設された、世界で最も歴史のある食品鑑定機関です。
知名度の高さや審査の厳しさから「世界食品オリンピック」ともいわれるモンドセレクション。アジア圏を中心に毎年多くの企業や国が商品を応募し、最高賞である「モンドセレクション最高金賞」という名誉を手にするために、日々商品の開発を進めています。
毎年2,000以上もの商品が応募されていて、世界各国の企業から応募された商品は、専門の鑑定士や評論家が4ヶ月もの時間をかけて厳正に審査をします。そして一定の審査基準を満たした商品は、獲得した点数に応じて賞とラベルが与えられます。
例えばビールやお菓子といった食品から、化粧品やヘルスケアに関する非食品に到るまで、多くの商品がモンドセレクションの受賞歴をアピールしており、主にCMや販促物を利用して大々的に広告されています。
ベストセラーの商品にとってはメリットが少ないかもしれませんが、新規開発された商品や、中小企業がこれから売り出そうとしている商品に関しては、絶大な宣伝効果とブランディングが期待できます。
モンドセレクションで高い点数を獲得するためには、味や見た目だけではなく使用する成分や法律的な部分までしっかりと網羅しなければいけません。
つまり、モンドセレクションで良い点数を獲得できるということは、商品として総体的に優れていると証明できるのです。
そんな世界最高峰の名誉。それが「モンドセレクション最高金賞」なのです。
最高金賞の基準について
モンドセレクションは、運営側が用意した一流の料理人や評論家によって、4ヶ月もの時間をかけて厳正に審査が行われます。
審査には一定の基準が設けられており、各項目ごとに点数が加算され、最終的な点数によって賞やラベルランクが決まります。
残念ながらモンドセレクションは審査の明確な基準を公開していません。特定の項目に特化して商品が開発されないように、不正な商品開発を防ぐためです。
しかし、過去に受賞した商品の傾向や種類などからある程度の予測することができます。現段階で有力とされている商品の審査基準は、以下の7項目です。
※食品に関する評価基準になります。
・味
・外観
・後味
・口当たり
・匂い
・パッケージに記載されている成分と実際の成分がマッチしているか
・法律を遵守しているか
モンドセレクションには、「食品分野」と「非食品分野」があり、それぞれ審査の内容はちがいます。
食品分野の審査においては「味」や「見た目」だけではなく、「法律的な問題」や「商品としての正当性」といった項目まで細かくとチェックがされます。
このような審査項目によって厳正に審査された商品は、100点を満点として点数が付与され、その点数によって与えられる賞とラベルが変わります。
モンドセレクションから与えられる賞は、以下の全4種類です。
・優秀品質最高金賞(グランドゴールドメダル)-90点以上
・優秀品質金賞(ゴールドメダル)-80点以上
・優秀品質銀賞(シルバーメダル)-70点以上
・優秀品質銅賞(ブロンズメダル)-60点以上
このように各賞ごとに基準となる点数が設定されており、その点数を越えることができなければ、応募した商品は賞とラベルを獲得することができません。
2018年からは、それぞれの項目においてどれだけの点数を獲得したかがわかる「評価シート」が配布されるようになり、企業側はその評価シートをもとにさらなる商品開発を進め、モンドセレクション最高金賞の獲得を目指します。
最高金賞を受賞するために必要なこと
モンドセレクションは審査における明確な基準を公開していませんが、モンドセレクションが創設された意味を考えれば、モンドセレクション最高金賞を獲得するために必要なことはある程度予測することができます。
モンドセレクションが創立された背景には、商品の品質向上に繋げる目的があります。
つまり、「どれだけのクオリティで、どんな商品を開発すれば消費者に喜んでいただけるのか」その部分を重点的に考えて商品を開発すれば、モンドセレクション最高金賞を獲得できる可能性も高まるでしょう。
逆にその部分を意識していなければ、モンドセレクション最高金賞という名誉を手にすることは困難になるでしょう。
最高金賞を受賞できる割合はどのくらい?
モンドセレクションの世界最高峰の名誉である最高金賞ですが、全体のどのくらいの割合が受賞できるのでしょうか。
受賞商品数 | 割合 | |
---|---|---|
最高金賞 | 407 | 14% |
金賞 | 1,350 | 48% |
銀賞 | 672 | 24% |
銅賞 | 155 | 5% |
上記の表の結果は、2018年のもので応募商品数は2,820品です。
最高金賞の結果だけ見ると全体の「14%」と割合も高く感じられるかもしれませんが、こちらは「連続受賞」と「初受賞」の商品が合算された数になります。
また審査はランキング形式ではなく、受賞数に制限なく商品自体の評価を決める「絶対評価」というシステムを採用しています。
モンドセレクションに応募される商品は、開発・生産している企業が想いを込めて作り上げた商品です。各企業とも最高金賞という名誉を手にするために応募しているので、絶対評価であることを考えれば、最高金賞の名誉を与えられるのも狭き門であることがわかります。
最高金賞の受賞ラベルはいつまで利用できる?
モンドセレクションで最高金賞を獲得した場合、受賞メダルの有効期限は「3年」と定められていますが、例外もあります。
モンドセレクションにおいて、「最高金賞」または「金賞」を3年連続で受賞すると、「国際最高品質賞」という賞が与えられます。この賞を受賞すると、商品パッケージへの記載を除いて広告や販促物への利用は制限されないので、期間に関係なく受賞歴をアピールすることができます。
さらに、モンドセレクションを受賞したという事実自体に制限はないので、一度でも賞を獲得したことのある商品であれば、その事実をアピールすることに制限はありません。
まとめ
今回はモンドセレクションの最高金賞の概要と審査基準について解説をしました。
世界最高峰の賞だからこそ、アジア圏を中心とした多くの企業が日夜商品の開発に励み、最高金賞を受賞できるよう全力で努力しています。
長い歴史を誇り厳正な審査を行うモンドセレクションは、間違いなく世界最高峰の鑑定機関です。その中でも最も名誉のある最高金賞をぜひ一度目指してみてはいかがでしょうか。